2014年4月2日水曜日

日足ベースのヒストリカル分析 ~基礎データを確認する

株やFXでポジションを建てる前に、私は過去データを1~2年程度遡って一定期間の間で最高値、最安値、平均値、中央値、標準偏差等を確認します。

分析といっても、将来のことは分かりません。ですから、あくまで過去データを見て、まあ経済環境などが大きく変わらなければ、それなりに取引量のある同じ銘柄である以上、ある程度動きのクセというのは変わらないだろう、という前提での話です。

それでも、(必要以上に過去データに縛られるのは危険ですが)これから自分が取り扱う銘柄がどのような数値で動いているか、何か特徴や傾向があるのかを事前に確認しておくのは、意味のあることだと思います。

ここでは一例として、私が手掛けている南アフリカランド/日本円(ZAR/JPY)のデータを見てみましょう。

まずは元データを入手する必要があります。「外貨名 ヒストリカル 過去データ」などで検索するといろいろデータを提供しているサイトが検索できます。私は自分でもバックアップの1つで使っているマネースクエア・ジャパン(http://www.m2j.co.jp/market/historical.php)のデータを利用させてもらっています。

長期的な傾向を見るためには月足を使うこともありますが、基本的には日足をダウンロードしてCSVファイルをExcelかフリーウェアのオフィスツール(私はOpenOfficeをインストールしています)を使って開きます。


株価データは1日が「始値」、「高値」、「安値」、「終値」の4つのデータが並んでいますが、シンプルにするために、「終値」のみに着目します。それ以外の値段は削除してしまい、「日付」と「終値」の表を作ります。




ここから1~2年毎にデータを区切って折れ線グラフを描いたり、いくつかの統計値を出します。1年は365日ですが、相場は休日・祝日は開かないので営業日ベースでは1ヶ月に20日強、年間ではざっくり250日程度なので、250の倍数で考えるといいと思います。

ですから1年は250日、2年は500日として計算すればよいということです。まずは少し幅を取って、500日で計算してみます。

このグラフでは直近の日が1820行なので、500日前は1321行になります。



その範囲で折れ線グラフを描いてみます。Excelであれば、「挿入」→「グラフ」にして、グラフの種類は折れ線グラフにします。



何となく9円と11円の間を行き来しているレンジ相場であること、またここ最近は10円を割ることが多いことが見て取れます。


次に実際に同じ範囲で最大値、最小値、中央値、平均値を出してみます。これはExcel関数を使えば、すぐに算出できます。最大値はMAX関数、最小値はMIN関数、中央値はMEDIAN関数、平均値はAVERAGE関数です。計算の範囲は先ほどと同じく、1321行から1820行になります。



それぞれの結果が出ました。平均値が9.8円、中央値が9.7円ですから、それ以下になったとき、できれば少し余裕を見て9.5円を割ったくらいから少しずつ買い下がっていくのがいいと思います。




たとえば私であれば、資金を4つに分けて9.4円、9.2円、9.0円、8.8円で分割して買い下がることになるかと思います。

もう少し余裕資金があれば5分割して、万が一8.8円を割っても8.6円でもう一回拾えるくらい余裕があれば、よりよいと思います。

南アランド円はヒストリカルには8円台中盤まで落ちたことがあるので、少し余裕を見て7円まで耐えられるくらい、つまり9.2円で買うのであれば、2.2円差、つまり南アランドは10万単位で売買することが多いので、22万円の余裕資金+証拠金約4万円で1単位のポジションを作るのに26万円あればよいかと思います。

もちろん、いくら下がるかは分からないので、30万とか35万円くらいあればより安全なのは言うまでもありませんが。

あとはオマケですが、スワップの高い業者であれば、ここ最近だと1日140円のスワップが付くので、1単位あたり140×360で年間5万円程度の利子が期待できます。30万円の証拠金で5万円のスワップが取れれば、年利に直すと15%を超えます。このご時世にけっこう凄い利回りです。






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